コラム詳細
はじめに
「営業をする際に必要なスキルを知りたい」「営業スキルを向上させるにはどうすればよいのか」など、営業スキルに関してお悩みではないでしょうか。
顧客や取引先とコミュニケーションを取り、商品やサービスの商談を行う営業職には、さまざまなスキルが求められます。
本記事では、営業職に求められる12の重要なスキルと、営業スキルを向上させる方法について解説します。
ここでは、顧客との信頼関係を築き、課題解決につながる提案をするための重要な12のスキルを紹介します。
ロジカルシンキングとは、論理的思考で情報を整理し、矛盾のない答えを導き出すスキルのことです。商談中の限られた時間のなか、顧客が求めている本質的な内容を理解して、売り込む商品が相手のニーズに合う理由やサービスのメリットなどをわかりやすく伝える際に必要なスキルです。
顧客が抱えている課題を解決するためには、何が原因で問題が生じているのかを見極めが必要です。原因を的確に把握したうえで、解決するためには何が必要か、なぜ必要かなどを論理的に説明し、解決策を提案することで、商談の成功につながりやすくなります。
コミュニケーション力は、取引先や顧客、社員など多くの人々とかかわる営業の仕事にとって必要なスキルです。顧客とやり取りする際に重要なのは、相手に話しやすさを感じてもらうための信頼関係を速やかに構築することです。
コミュニケーション力には、社交性や対話能力といった、自分から話をするスキルだけでなく、相手の話を聞き取るリスニングスキルも含まれます。相手から課題を聞き取り理解しようとする姿勢によって、顧客の課題を適切に踏まえた提案が可能になります。
顧客が抱えている課題を引き出し、そのニーズを把握する際に求められるのが、ヒアリング力です。ヒアリングによって顧客のニーズを把握できると、相手が本当に求めている要求を満たす提案が可能になり、商談の成功につながります。ヒアリングの際には、適切な質問を交えて丁寧に話を聞く姿勢を示す必要があります。顧客の立場に立って、さまざまな相談を受けながら課題を引き出していく形です。
適切なヒアリングには顧客との信頼関係が重要になるため、相手の話によく耳を傾けてから、積極的に質問して課題の掘り下げを行います。
顧客の課題解決につながる提案には、課題発見力が求められます。これは、ヒアリングした情報から顧客が気づいていない課題を見つけ出し、顧客の話し方や表情などから会話には出ていなかった考えを読み取って潜在的な問題を見極めるスキルです。
顧客の抱える課題は千差万別であり、それらを発見できるようにするためには、市場の変化や競合などの情報を常に収集、把握しておくことが大切です。顧客目線で市場動向を把握していると、新しく発生した課題や機会などにいち早く気づいて、顧客にさまざまな提案を行えます。
プレゼンテーション力は、顧客に商品・サービスの魅力を伝えるために必要なスキルです。プレゼンテーションでは、商品の紹介と同時に、商品の活用によって顧客の課題がどのように解決できるかを伝えることも大切です。
効果的なプレゼンテーションを行うには、収集した情報を整理する文章構成スキル、グラフや図表などを活用した視覚的にもわかりやすい資料の作成スキルなどが求められます。相手に納得してもらうためのスピーキング力も必要です。聞き手からの質疑応答にも対応して、伝えたいポイントを強調しながら相手に伝わりやすいプレゼンテーションを行います。
マーケティング能力は、新規開拓を効率的に行ううえで役立つスキルです。営業職は、主にテレアポや飛び込み営業などで新規開拓を行っています。既存の顧客対応にも時間を取られるなかで効率的に新規開拓を行うには、営業方法の工夫が重要です。
マーケティング能力があれば、CMや展示会、セミナーなど、さまざまなアプローチが可能です。収集した情報のフレームワークを活用して分析し、ターゲット市場を特定して、見込み顧客を集めるイベントを実施できます。
また、現代では、WEB広告・SNSなどの活用も欠かせません。新規開拓を行うために、WEBマーケティング能力を身につける必要性も高まっています。
顧客との商談で必要になるのが交渉力です。受注の際、双方が納得できる結果を出すために、交渉力が求められます。顧客からの要望にすべて応えても、自社の利益につながるとは限りません。たとえ受注できたとしても、無理な値引きを引き受けた注文などでは、企業の利益を損ねてしまいます。交渉力が高ければ、双方にプラスになる内容で顧客のニーズを解決できるような提案も可能です。
相手の要求にできる限り対応しながら、自社の利益も織り込んだ提案ができる交渉力も、営業には求められます。
営業には、顧客との間に生じたトラブルの解決力も必要です。トラブルは顧客にも不利益をもたらすリスクがあるため、問題が大きくなる前に迅速に解決しなければなりません。また、トラブル発生後の的確な対応で、顧客からの信頼が得られるケースもあります。
商品やサービス、納品などに関して発生したトラブルの解決には、原因や発生状況の把握が必要です。営業は、迅速に情報を収集・分析して、トラブルの再発を防ぐための対応や、顧客への報告・フォローなどを行います。自分だけで解決しようとせず、周りに相談して協力しながら解決策を見つけることも大切です。
タイムマネジメント能力とは、時間を有効活用して効率的に業務を行うスキルです。営業は、毎日限られた時間で多くの業務をこなすため、時間の管理能力が必要です。取引先への訪問と商談、資料作成、社内に提出する書類の作成・手続きなど、営業の仕事は多岐にわたります。
営業本来の業務にかける時間を多く捻出し、営業実績の向上を目指すためにも、時間の無駄をなくすことが大切です。たとえば、業務にかかっている時間の見直しやスケジュールの適切な管理などです。外出先でも時間を有効活用するには、モバイル端末の利用も役立ちます。
クロージング能力は、取引を成立させ、契約につなげる能力です。提案後、契約を結ぶ、発注するなどの段階がクロージングに該当します。顧客が購入を迷っている段階では、商品の購入メリットなどを営業がさらに伝えることで、契約につながる場合があります。
クロージングでは、購入を決めてもらうきっかけの提供が大切です。商品によって解決できる課題は、購入時のメリットが伝わる話し方が求められます。
クロージングの手法には、仮定を提示して同意を求める「アセンプションクローズ」、選択肢をあげて決定を促す「オルタネイティブクローズ」、期限や特典を提示する「タイムクローズ」などがあります。
営業職は、売上による自社への貢献度が高い反面、営業成績に対するプレッシャーや、顧客からのクレームなどに対応した際のストレスなどが生じやすい仕事でもあります。プレッシャーやストレスを溜め込まず、コントロールして対処するスキルがストレス耐性能力です。
ストレス耐性能力は、心身を健康な状態に保つためにも欠かせません。気分を変えてリラックスできる方法や、ストレスを解消できる方法を身につけておく必要があります。上司や同僚に相談してひとりだけでストレスを抱え込まないことも重要です。ストレスを適切に管理することで、集中力を維持して効率的に仕事に取り組めます。
コミュニティ形成能力とは、顧客やビジネスパートナーなど多くの人々とかかわりをもち、継続的な関係を築く、人脈拡大スキルのことです。顧客や取引先などと関係性を深めると、自社商品・サービスのよい評価を人づてに拡散してもらえて、新規顧客が増える可能性があります。
また、コミュニティの形成によって多くの人から新しい情報が入手できる状態になるため、顧客の情報から市場のニーズをつかめ、営業活動に役立てられます。イベントや展示会、顧客への訪問などで交流を図っていくと、信頼関係の構築も可能です。それにより、商品やサービスへの興味が生まれて売上につながるケースもあります。
営業スキルは、数多くの商談をこなすだけでなく、以下のような方法で身についていきます。
仮説立案とは、顧客の課題や現状などの情報を踏まえ、課題の解決に必要なものが何か仮説を立て、その解決策を立案することです。仮説立案のフレームワークには、3C分析や5C分析などがあります。
3C分析は「Customer(市場・顧客)」「Company(自社)」「Competitor(競合)」の3方向からの視点をもとにした分析を行うフレームワークです。
5C分析は、「Customer(市場・顧客)」「Company(自社)」「Competitor(競合)」「Customer(中間顧客)」「Community(地域)」の5つに分けて分析を行うフレームワークです。
毎日の業務内容を振り返って分析を行うと、営業成績と成功例、失敗例などから自分が行った業務のよかった点、反省点がわかります。よかった点を繰り返し、反省点は改善していくことで、徐々に営業のスキルアップが実現していきます。
商談がうまくいかなかった場合は、提案内容や顧客の反応などを振り返り、提案内容のどこがわかりにくかったか、どのように説明したらよりわかりやすくなるかまで考えることが大切です。顧客のニーズが把握しきれていなかったのはなぜか、顧客の反応をあらためて振り返ることも、新しい発見につながり、スキル向上に役立ちます。
すでに大きな成果を出している上司や同僚などトップセールスの人は、これまでの経験などから、成果を出せる営業方法を身につけて実践しています。そのため、どのような営業を行っているのか実際に見て細かく確認する、営業方法で気をつけている点を教えてもらうなど、トップセールスのよい点を真似することで効率的に営業スキルが身につく場合もあります。
営業方法のノウハウが書かれた本や教材で勉強するより、実際のトップセールスから営業スタイルなどを直接学ぶほうが実務に活かせるケースも珍しくありません。
数多くの商談を体験し、さまざまな経験を重ねることも、営業スキルの向上に役立ちます。実際の営業経験を積むと、経験数が増えるほど商談に慣れて、営業スキルが上達し、売上実績の向上につながります。顧客ごとにニーズや適切なアプローチは異なるため、さまざまな顧客に合った営業方法を習得するには、多くの実務経験が不可欠です。
顧客と面談する機会を積極的に設けて、何度も経験を重ねて、事前準備や話し方、質問に対する回答などを身につけます。そのうえで、成功例や失敗例をもとに徐々に改善していくことも必要です。
具体的な数値を定めた目標を立てることも、営業スキルの向上につながります。定量的な目標を立てると目標が明確化され、実際の成果がわかりやすくなります。これにより、目標達成に向けて進捗を確認しながら、計画的な行動をすることが可能です。
また、明確な目標や計画の設定には、業務の無駄を減らせるというメリットもあります。定量的な評価で客観的に営業活動の成果がわかり、自分で成果を確認しながら、何を行うべきか、逆に何は不要なのかが判断できるようになるためです。
前述した自己分析、営業プロセスのマネジメント、営業データ分析にはSalesforceをはじめとしたツールが役立ちます。ツールを利用すると、社内システムの一元化や顧客情報の共有が可能です。システムの一元化によって、部署ごとに異なるデータを保存していた状態から、どの部署からでも最新情報の閲覧ができる状態になります。顧客情報など必要なデータを迅速に取得でき、営業データ、スケジュール管理などの効率的な実施も可能です。
ツールの利用によって、それぞれの営業活動をデータ化して分析し、営業スキルの可視化が行えるため、効率的な育成にもつながります。
まとめ
営業には、顧客にわかりやすく説明するロジカルシンキングや課題発見力などさまざまなスキルが求められます。営業スキルを磨くことで、企業の売上実績が増えるだけでなく、自己分析や具体的な目標を立てて行動が可能になるなど自身にも多くのメリットがもたらされます。もし、自社でのスキルアップは難しいと感じた場合にはセラクCCCにご相談ください。
セラクCCCはSalesforceの認定パートナーとして最高位のExpert 認定を取得しており、定着・活用支援においてトップクラスの実績と豊富な人材(コンサルタント)を有しています。この豊富な実績から培ったノウハウを活かし、お客様の営業活動を組織と人材の面から強力にサポートいたします。ぜひ、お気軽にご相談ください。
また、お客様の状況に合わせて、リモートや常駐、運用の内製化など柔軟な対応が可能です。
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