コラム詳細
はじめに
オンライン上でセミナーを開催するウェビナーは幅広い分野で利用されており、ビジネス分野においても多くの企業で導入されています。現代のマーケティング施策として、ウェビナーはもはや主流の方法です。
本記事では、ウェビナーの概要やメリット、注意点、代表的なツールや集客方法のコツについて解説します。
ウェビナーとは、「ウェブ(Web)」と「セミナー(Seminar)」を組み合わせた造語で、オンライン上で開催されるセミナーのことです。「Webセミナー」「オンラインセミナー」「インターネットセミナー」とも呼ばれています。ウェビナーは、専用のツールを介して会場を作成し、インターネット経由でセミナーを配信するのが特徴です。また、インターネット環境さえあれば、パソコン・スマートフォン・タブレットなどの端末から気軽に参加でき、わざわざ会場に足を運ぶ必要がありません。
ウェビナーは、ビジネスをはじめ、教育やエンターテインメントなど幅広い分野で導入されています。近年のデジタル技術の進化や配信環境の整備に伴って、ウェビナーの利用は急速に広がっており、マーケティングの手法の一つとしても活用されています。とくにこの手法はウェビナーマーケティングと呼ばれています。
ウェビナーの開催方法は、大きく分けてリアルタイム配信と録画配信の2種類があります。それぞれにメリットとデメリットがあるため、目的や状況に応じて使い分けることが重要です。
リアルタイム配信は、決められた日時にリアルタイムで行われるウェビナーで、ライブ配信とも呼ばれます。リアルタイムに進行するため、チャット機能やアンケート機能を用いて、遠隔でも直接コミュニケーションを取れる点が特徴的です。また、参加者の反応をリアルタイムで確認しながら進行できるため、不明点があれば内容に補足を加える、反応が悪ければ配信内容を変えるといった臨機応変な配信を可能とします。その一方で、インターネット環境やマイク、カメラといった機材トラブルにより、配信が途切れてしまい、参加者の集中力低下や離脱を招く可能性があります。事前に機材の調子を整え、リハーサルを徹底し、それでもトラブルが発生した場合には柔軟な対応力が求められます。
録画配信は、主催者が参加者に向けて事前に伝えたい内容を録画し、後日公開するウェビナーで、オンデマンド配信とも呼ばれます。決められた日時に公開する形式と、アーカイブとしていつでも見られるように配信する形式の2種類があります。録画配信を行うメリットは、撮り直しや編集ができるため、質の高いコンテンツを提供できる点です。また、参加者の好きなタイミングに視聴できるため、より多くの人に見てもらえる可能性が高く、ウェビナーの内容に興味はあるが、都合が悪くて参加できないユーザを減らせる点も魅力です。
一方で、参加者のニーズに合わせて随時内容を変更できないデメリットがあります。リアルタイムでの反応も得られないため、参加者の疑問や質問をその場で解決できない懸念もあります。別途で、コメントや質問を受け付けるコミュニケーション手段を準備する工夫が求められます。
マーケティングにおけるウェビナーの開催は、さまざまなメリットが得られます。ここではそのなかから主要な3点をピックアップして解説します。
対面でのセミナーや講演会の場合は、あらかじめ参加者数を把握し、それに適した会場の確保が必要です。会場のレンタル費用、当日の受付・案内にかかる人件費などの金銭コスト、さらに会場の設営や撤収、資料の作成といった時間的コストも発生します。
ウェビナーはオンラインで開催するため、会場の確保や当日の受付・案内が不要になり、これらのコストを削減することができます。
通常のセミナーや講習会を開催したとしても、近隣エリアからの集客が限界です。大都市圏であれば十分な参加者を集められる可能性は高いですが、地方での開催は十分な集客がかなわないことも少なくありません。一方、ウェビナーの場合は参加者がインターネットに接続できる場所であれば、都市圏・地方圏を気にすることなく日本全国はもちろん、海外からの参加者も集められます。また、遠方からわざわざ足を運ぶ必要がなくなるため、身支度・移動・宿泊先の確保といった参加者の負担も軽減され、より気軽に参加できるようになります。
ウェビナーは、他のデジタルマーケティング施策と比較して、参加者である顧客に情報提供やサービスの紹介を直接行えるため、信頼関係を築きやすいです。視覚や聴覚に対して情報を伝えることで、文字や画像だけでは伝わりにくいニュアンスを効果的に届けられます。また、リアルタイムでの質問やアンケート機能を活用することによって、参加者とのコミュニケーションを深められます。
多くのメリットがあるウェビナーですが、一方デメリットもあります。ここでは、主なデメリットを2点、解決方法とあわせて詳しく解説します。
ウェビナーは参加者がカメラをオフにして参加することも少なくありません。そのため、参加者が話に興味を持っているのか、それともあまり関心を示していないのか通常のセミナーのように、会場の雰囲気から判断するのは難しいです。参加者の表情はもちろん、しぐさなども確認しにくいため、理解度や熱意を把握しにくく、本当に伝わっているのかと不安になる主催者もいると思われます。
そのため、ウェビナー開催中はウェビナーツールのチャット機能を活用して、双方向にコミュニケーションを取れる工夫が必要です。参加者の反応や関心を知りたいときは、積極的に質問を投げかけ、チャット機能でコメントを受け付けるとよいでしょう。リアルタイムなやり取りを増やすことで、参加者も疑問点をその場で解消でき、満足度を高めることもできます。
ウェビナーの品質は、インターネット回線やカメラ、マイクなどの機材に大きく左右されます。インターネット回線が不安定な場合、途中で映像や音声が途切れてしまい、参加者の集中力に影響を及ぼします。また、カメラの画質やマイクの音質が悪いと商品やサービス内容を正確に伝えられないだけでなく、参加者へ多大なストレスを与えかねません。
このような問題は、主催者側のインターネット環境や機材に問題がなくても、参加者側の環境に問題があれば配信の遅延や停止といったトラブルは起こってしまうものです。参加者側のトラブルを主催者側が防止するのは難しいですが、少なくとも主催者側に技術的な問題が発生しないよう対策を講じることは必要不可欠です。ウェビナー開催前には、必ずテスト配信を行ってインターネット環境に問題ないことを確認し、使用する機材は高スペックのものを利用しましょう。
実際にウェビナーを開催しても、参加者が少なければその効果は限定的です。コツを押さえて、ウェビナーを成功に導きましょう。
すでに自社のWebサイトを構築している、SNSを運用している場合は、ウェビナーの告知に活用しましょう。Webサイトの訪問者やSNSのフォロワーは自社への関心が高いと考えられるため、多くの参加が見込めます。ただし、訪問者やフォロワー数が少ない場合は効果が限定的になるため、セミナーポータルサイトとの併用がオススメです。
セミナーポータルサイトには、ウェビナーをはじめとした多様なオンラインセミナーが掲載されています。自社のWebサイトやSNSの活用により、ウェビナーに興味や意欲のあるユーザへ効率的な告知が可能です。
自社と取引関係にある既存顧客にウェビナー開催を告知した場合、高い参加率が期待できます。事前にマーケティングや営業活動で取得した顧客リスト(ハウスリスト)を活用し、興味を持ちそうな顧客に対してダイレクトメールで案内する取り組みは有効です。
すでに定期的なメールマガジンを配信している場合、そこでウェビナーの告知をするのも効果的です。ウェビナーの内容だけでなく参加で得られるメリットや魅力を具体的に伝えることで、参加意欲を引き出せます。また、特典や限定コンテンツ配布のアピールで、顧客の興味を引きやすく、参加を促しやすいです。
Web広告への出稿もウェビナーの告知に有効です。Web広告はユーザの年齢・性別・地域などの属性や、オンライン上におけるサイト訪問・購買履歴・興味関心といった行動履歴にもとづいて、最適な広告を表示できます。雑誌や新聞に出稿する広告とは異なり、より多くのユーザの目に届きやすく、細かなターゲティングが可能です。また、課題に気付いているものの、具体的な解決策を見いだせていない「潜在顧客」への訴求に効果的です。
Web広告にはSNS広告・動画広告・リスティング広告などさまざまな形態があるため、ターゲット層に合わせた選定が必要になります。
ウェビナーを成功させるためには、適切なツールを選ぶことが重要です。ここでは、代表的なウェビナーツールを6つ紹介します。
Zoom Webinarは、Web会議システムの「Zoom Meetings」を拡張することで使用できるウェビナーツールです。ZoomのPro以上の有料ライセンスを取得し、参加者数に応じたアドオンを購入することで、500人から最大50,000人がウェビナーに参加できます。主な特徴は以下の通りです。
Google Meetは、Googleアカウントを持っていれば使用できるビデオ会議ツールです。アプリのインストールが不要で、Googleアカウントを持っていれば誰でもブラウザ上でウェビナーを開催できます。参加者100人、最長60分までなら料金はかかりません。有料プレミアム機能であれば参加者1,000人、最長24時間継続して配信を行えます。主な特徴は以下の通りです。
Webexは 企業向けの高機能ビデオ会議ツールです。WebexにはMeeting、Webinars(旧: Events(新))、Events (クラシック)の3種類が用意されています。Meetingは一般的なビデオ会議、WebinarsとEventsは大規模なウェビナーやイベント向きのツールです。Webinarsを使用するには有料プランのEnterpriseへの加入が必要ですが、Meetingsには最長50分、参加者100人までの無料プランも用意されています。またWebinarsは料金にもよりますが、最大10万人が参加できるウェビナーの開催が可能です。主な特徴は以下の通りです。
ネクプロは、ウェビナー・動画配信プラットフォームです。リアルタイム配信・録画配信・疑似ライブなど、さまざまな形態のウェビナーに対応しています。またウェビナー開催前に必要な集客ツール、開催中のコミュニケーションツール、開催後の顧客分析など外部リソースが不要なほどさまざまな機能が搭載されています。主な特徴は以下の通りです。
Live Onは、日本国内で開発されたWeb会議システムです。クラウド版とオンプレミス版が用意されており、クラウド版は1ライセンスあたり月額3,000円で利用できます。Web会議上でExcelやWordなどの資料共有、動画配信機能などオンライン商談やウェビナーといった幅広い用途に適した機能が充実しています。主な特徴は以下の通りです。
コクリポは、ウェビナーに特化したウェビナー専用ツールです。複雑な操作を必要とせず、タイトル・概要・開催日時などを入力するだけでウェビナーの集客・予約ページを作成できます。ウェビナーを開催したことがない企業でも安心なサポート体制が整っており、また初月は無料で試せる点も魅力的です。主な特徴は以下の通りです。
まとめ
ウェビナーは、オンライン上で開催されるセミナーです。会場費をはじめとするコストが抑えられ、場所や時間を問わず参加者を集められるメリットがあります。もし、自社ではウェビナーが難しいと感じた場合にはセラクCCCにご相談ください。
セラクCCCはSalesforceの認定パートナーとして最高位のExpert 認定を取得しており、定着・活用支援においてトップクラスの実績と豊富な人材(コンサルタント)を有しています。この豊富な実績から培ったノウハウを活かし、お客様のマーケティングを組織と人材の面から強力にサポートいたします。ぜひ、お気軽にご相談ください。
また、お客様の状況に合わせて、リモートや常駐、運用の内製化など柔軟な対応が可能です。
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