活用事例詳細
株式会社埼玉りそな銀行
「埼玉県の皆さまに信頼され、地元埼玉とともに発展する銀行」を目指す姿として掲げる、株式会社埼玉りそな銀行様。企業の経営改善や創業支援、SX・DX支援から、地域の方々の相続・資産継承や資産形成などまで、幅広い “こまりごと” の解決に伴走型で取り組まれています。
今回は、同社でセラクCCCの「Salesforce定着・活用支援サービス」をご活用いただくに至るまでの経緯と実感される成果、今後の展望について、同社 法人部法人企画グループの江原様と斉藤様にお話を伺いました。
導入の背景:Salesforceを単なる「備忘録」ではなく、「能動的なデータ活用の基盤」としていくために、データの可視化や機能拡充が喫緊の課題に。リソース不足や内部の知見のみでの改善に限界を感じ、定着・活用プロフェッショナルを採用。
導入の効果:顕在化していない現場のニーズに先回りした提案と実装により、データ活用基盤が完成。定量的な効果の検証と可視化を行うための土台が構築され、データドリブンな営業活動を実現するために、営業担当者がSalesforceを活用する価値を再認識していただいた。
―まずはSalesforceの導入に至るまでの課題をお聞かせいただけますか。
斉藤様:当初は、日々の営業活動を通じて得た「定性的な情報」と「案件情報」を蓄積し、共有・活用する仕組みが整っていないことが課題となっていました。
案件化したものを記録するツールは用いていましたが、「お客さまがどのようなこまりごとを抱えているか」「それに対してどのような提案を行ったか」といった定性的な切り口での情報集約がなされていませんでした。その結果、営業活動は一人ひとりのセンスや暗黙知に依存し、再現性の低いものになっていました。
江原様:またそうした情報が一箇所に集約されない状況では、各営業店から各地域を統括する地域本部を経て本部に情報が届くまでに、多くの時間がかかります。このタイムラグは、私たち法人企画グループの役割として、各案件のフォローや、お客さまの潜在的なこまりごとを解決するソリューションのご提案を行うにあたって、大きなハードルとなります。
これらの課題をふまえ、情報を属人化させず蓄積・共有・活用できる基盤を作ることを目的として2018年にSalesforceを導入しました。
―Salesforce導入後のご状況としてはいかがでしたか。
江原様:一人ひとりの営業担当者が保有していた情報の蓄積や、営業店・本部間での共有が進み、コミュニケーションもSalesforceを介してスムーズに行えるようになるなど、ある程度活用が定着し、効率化という観点で一定の成果が上がったと評価しています。
ただその使い方は、単に情報を登録するだけの「備忘録」のようなものに留まっていた印象です。蓄積された定性的なデータから示唆を得て効果的なコンサルティング提案を行ったり、先輩社員の知見を営業活動に活かしたり、データの能動的な活用には至っていませんでした。Salesforceという使いがいのある枠組み、機能を活かしきれていない状態でした。
斉藤様:情報が集約されたことによる便利さは確かに実感し、効率が高まったことで空いた時間をお客さまとの対話にかけられるようになるなど嬉しい変化もありましたが、「Salesforceって本当はもっと便利なんだ」ということを周知出来ていなかった感覚がありますね。
―セラクCCCのSalesforce定着・活用支援サービスの利用を考えられたのはなぜでしょうか?
江原様:私たち自身でSalesforceの知見を習得し、環境の改善に取り組むことに限界を感じたのがきっかけです。
表面的な修正であれば私たちの手でも行えますが、Salesforce活用専任の部署ではないので、より深いところまでは手を回す余裕がありませんでした。そのため、当社の営業活動に合わせた独自の機能拡充ができず、理想的な情報の蓄積や見える化も実現できずにいました。
自分たちの描く理想を形にするには、表面的な修正の域を出て、データの能動的な利活用を促すための見える化や、機動的な機能拡充をお任せできるようなプロフェッショナルの存在が必要だろうという思いから、Salesforce定着・活用支援サービスの導入を考え始めました。
―セラクCCCの「Salesforce定着・活用支援サービス」を導入いただいた決め手はどのような点にありましたか?
江原様:まず魅力を感じたのは、出社での常駐でご支援をいただけることです。現場のニーズをこちらで集約して定期的にお伝えするといったステップを必要とせず、現場に入り込んでメンバーと直接コミュニケーションをとって動いていただけることで、スピード感を持ってニーズを形にしていけるという期待がありました。
同様のご支援をいただけるサービスの中でもセラクCCCさんを選んだのは、営業担当者の方のご対応に信頼を感じたことが大きかったと思います。
非常にクイックなコミュニケーションと手厚いフォローが印象的で、私たちがなかなかこの業務に触れられていないときでも次のアクションに向けてアドバイスをいただけてありがたかったですし、最終的なご提案の内容も大変魅力的で、迷いなく決断できました。
―セラクCCCのコンサルタントにお任せいただいた業務について教えてください。
斉藤様:現場の各部署に対する要望や課題のヒアリングと、実現方法のご提案、そしてその実装を半年にわたって行っていただいています。
具体的には、約半年で、レポート218件、ダッシュボード26件、フロー24件を作成していただきました。私たちがレポートを作成するといっても、こんな速度で進めることはできないので、感謝しています。
例えば、Salesforce上に蓄積された定性的なデータをヒアリングシートとしてまとめ、「このシートを起点にどれだけ商談が生まれ、受注につながったか」をレポートダッシュボードで可視化していただいたり、本部として提案したい商材を取引先画面に表示させ、「その表示からどれだけ案件が作られたか」を計測できるようにしたりと、新たに構築していただいた仕組みは多岐にわたります。
以下はダッシュボードの作成イメージです。※表示されているデータはダミーです。
―セラクCCCの「Salesforce定着・活用支援サービス」導入後の印象としてはいかがですか?
江原様:何より感謝しているのは、単に技術者の視点でシステムの実装だけを考えるのではなく、「そのシステムを営業担当者がどのような思考で、どのように使うのか」といったシステム活用による成果創出の目線やユーザーの目線でも考え、提案に反映してくださることです。非常に信頼できる、実効性のあるご提案をいただけていると感じます。
斉藤様:痒いところに手が届く、にとどまらず、今はまだ痒くないところも掻いてくれると言いますか、まだ顕在化していないニーズにまで先回りして提案をしてくださるんですよね。私たち自身がなかなかSalesforce活用の業務に手を回せていない中で、そういった温かく心強い “お節介” を焼いてくださり、さらに私たちがイメージしていた以上の成果物を上げてくださることに、大変助けられています。
江原様:また銀行業務を解像度高く理解し、私たちの思考に近づこうとしてくださる姿勢には驚かされました。積極的に質問して業務についてキャッチアップしてくださるのはもちろん、銀行営業に必要な資格までご自身で勉強して取得してくださったのです。この努力が、1から10までお伝えしなくとも伝わるスムーズなコミュニケーションや、深みのあるご提案の土台になっているのだと感じます。
そうした業務理解をもとに、現場の各グループとしっかりとコミュニケーションをとって連携してくださり、タスクを進めてニーズを形にする中で現場のメンバーたちと信頼関係を築かれているのが印象的ですね。
斉藤様:各チームがSalesforceで「こういうものはできますか?」と気軽に相談し、納品いただいたサンプルをもとにやり取りを重ねることで、より良いものができるという良い循環が生まれました。以前と比較して、かなりSalesforceの運用体制を整えていただいたと思っています。
―現段階でどのような成果を実感されていますか?
江原様:今までSalesforceは単なる備忘録で能動的なデータ活用の基盤もなくSalesforce活用の成果を定量的に測ることができず、現段階で明確に成果を語るのは正直難しいですが、さまざまなレポートやダッシュボードを作成していただいた結果、定量的な効果の検証と可視化を行うための土台が整いました。
先ほどお話しした通り、顕在化していないニーズにまで先回りして「もっといい方法ありますよ」といったセラクCCCの定着・活用コンサルタントさんからの提案をベースに、営業が実際に使うこと前提で設計していただきました。構築していただい土台の上にストックされていく情報から、「どれだけ商談が作られて」「どれだけの金額を受注」したかを見える化し、本部からのサジェストの効果などを、今後は定量的に計測、効果検証していく予定なので、その中で成果が見えてくると思います。
また、数字で示すことで「Salesforceを使用するメリット」を現場が実感し、今では現場から「Salesforceを使ってこんなことがしたい」という声が絶えず上がるようになり、加えて法人部以外の関係部署にまで利用の輪が広がりました。社内でSalesforceの情報を発信している掲示板があるのですが、その閲覧数が以前はコンスタントに2、30件程度の閲覧しかなかったのに対し、現在では約10倍に増加しました。
今後、データの分析と効果検証を進めることで、本部から現場へのフォローやサジェストの再現性を高め、営業担当者にSalesforceを活用する価値を再認識してもらえることに期待しています。
江原様:私たちは地元埼玉とともに発展すべき銀行です。単に営利を追求するのではなく、お客さまのこまりごとを解決することでその発展をお手伝いし、私たち自身も成長していけると考えています。
この思いを胸に、お客さまのこまりごとを広く捉え、適切なソリューションをご提案する仕組みを磨き、データドリブンな営業活動を実現することに力を注いでいきたいです。引き続きセラクCCCさんのお力をお借りできれば幸いです。
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お客様プロフィール
企業名
株式会社埼玉りそな銀行
事業内容
預金業務・貸出業務・商品有価証券売買業務・有価証券投資業務・内国為替業務・外国為替業務・社債受託及び振替債に関する発行・支払代理人業務・金融先物取引等の業務・信託契約代理業務・銀行代理業務・附帯業務
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