コラム詳細
はじめに
セラクCCCのSalesforce推進部のAです。Salesforceのリードや取引先責任者などのオブジェクト内に、いつのまにか同一人物のデータが複数存在しているといったことはありませんか。重複するレコードがあると、同じリードへのアプローチが重複したり、取引先責任者の古い電話番号へ連絡してしまったりするなど、トラブルの原因になりかねません。本記事ではそのようなトラブルを避けるために、新規レコード作成時に既存データとの重複を警告してくれる設定についてご紹介します。
また、Salesforceの運用でよくあるトラブルをまとめたこちらの資料「Salesforce運用で陥りがちな5つの“落とし穴”」もあわせてご活用ください。
Salesforceの[重複ルール]とは、「レコードが重複していると判別した場合に自動で行われるアクション」を設定する機能です。この機能と、「レコードが重複しているかの判別条件」を設定する[一致ルール]を組み合わせることで、レコードの作成時や更新時に重複を防げます。
ここからは具体的なルール設定方法をご紹介します。
今回は「[リード]について、既存レコードの[メール]と一致した新規レコードを保存しようとした場合にアラートを表示する」ルールを例に、[重複ルール]と[一致ルール]の設定方法を見ていきましょう。
重複ルールを設定するためには作成済みの一致ルールが必要になるため、まず一致ルールを設定します。[クイック検索]を使い、[すべての一致ルール]から新規一致ルールの作成を開始しましょう。
<ルール設定するオブジェクトを選択>
次に[新規一致ルール]をクリックし、プルダウンからオブジェクトを選択します。
今回はオブジェクト[リード]を選択してください。
<一致ルールの詳細>
オブジェクトを選択したら、次はルールの詳細を設定します。
今回は[ルール名]には「リード一致ルール1」、[一意の名前]には「lead_rule1」、[説明]には「リードのメールアドレスが一致しているか判別するルール」と入力します。
他のユーザも内容が分かりやすい表現にしておくと使いやすいでしょう。
<一致条件の設定>
ルールの詳細を入力し終えたら、一致条件の設定に進みます。
今回は設定対象となる項目として[メール]、一致メソッドは[完全]を選びます。
保存と有効化をして設定完了です。
Salesforce内のデータ精度や項目に合わせて最適な[一致メソッド]を使い分けましょう。たとえば、[あいまい:会社名]を使えば、項目を比較する前に「Inc」や「Corp」などの単語を削除して判別できます。
一致ルールの設定が終わったら重複ルールを設定し始めましょう。一致ルールと同様に[クイック検索]から[新規重複ルール]を探してスタートします。
<対象オブジェクトとして[リード]を選択>
プルダウンからルール設定するオブジェクトを選択します。
今回は[リード]を選んでください。
<重複ルールの詳細>
オブジェクトを選択したら、ルールの詳細を設定しましょう。
今回は[ルール名]には「リード用重複ルール」、[説明]には「リードのメールアドレスが一致している時の重複ルール」と入力します。[説明]には他のユーザも分かりやすい内容を入力しておくと使いやすいでしょう。
レコードセキュリティレベルは、[共有ルールを適用]を選択します。
[共有ルールをスキップ]を選択すると、重複を検出する時に「アクセス権に関係なくレコードすべてが比較される」ため注意してください。
<アクションの設定>
アクションの設定では、重複レコードと判別した時に行うアクションを設定します。
今回は[作成時のアクション]として[許可]を選び、アラートにチェックを付けます。
アラートテキストには、「類似レコードが存在するため、どちらを使用するか確認してください」のように、ユーザがどう行動すべきかの指標になるようなテキストを記入しておくとよいでしょう。
<起動条件となる一致ルールを選ぶ>
次に[比較対象]と[一致ルール]を選択して重複条件を定義します。
今回は比較対象を[リード]、一致ルール名は先ほど設定した一意の名前[lead_rule1]を選んでください。
最後に[保存]と[有効化]をして設定完了です。
<アラートの表示チェック>
設定した重複ルールが機能しているか確かめてみましょう。
新規[リード]レコードを作成し、既存レコードと同じ[メール]を入力します。保存をクリックした時に設定した[アラート]がポップアップすれば、動作チェック終了です。
重複ルールの設定時に[アクション設定]でレポートにチェックを付けておけば、リスト形式でレコードが重複しているかを確認できます。
<重複レコード項目の設定>
重複ルールを設定したオブジェクトについて、重複レコード項目を設定した新規カスタムレコードタイプを作成します。今回ご紹介したリードの重複であれば、[A:リード]と[B:重複レコード項目]について、「各「A」レコードには関連する「B」レコードが1つ以上必要です。」と設定してください。
このカスタムレポートタイプで新規レポートを作成すれば、リアルタイム更新されるリストで重複レコードを確認できます。
※レポートに関する重要なポイントを詳しく解説しているこちらの資料「レポートを攻略する10の技」と併せてご参考にしてください。
設定した重複ルールが上手く機能しない場合があります。代表的なケースを以下にご紹介しますので注意しましょう。
定期的に手動で既存レコードの重複チェック行うことも大事です。
重複ルールが実行されないケース
アラートは表示されず、レコードを保存できないケース
本記事でご説明した重複ルールと一致ルールを上手に使えば、Salesforceのデータ入力・更新を効率的に行えます。しかし重複ルールを活用するには、レポートやSalesforceフローなど他のさまざまな機能に関する知見も必要です。
「自社のSalesforceデータに合わせた重複ルールの設定や既存レコードの重複チェックの方法を知りたい」といった場合はセラクCCCにご相談ください。セラクCCCでは300名(23年5月時点)を超える専門コンサルタントが、Salesforceの定着・活用推進におけるカスタマーサクセスパートナーとして支援していますので、ぜひ無料相談からお問い合わせください。
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