コラム詳細
はじめに
Salesforceの「商談」オブジェクトは、営業活動の進行状況を管理するのに便利な機能です。
本記事では、この「商談」をより有効的に活用するための、基本的な機能やメリット、設定方法などについて詳しく解説します。
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Salesforceにおける商談とは「進行中の案件」を指します。商談オブジェクトを活用して案件ごとに営業プロセスを追跡すると、顧客をより深く理解することが可能です。商談は、「フェーズ」「種別」「確度」などに区分して管理を行います。
ここでは、Salesforceの商談を使いこなすための用語について解説します。
Salesforceの「商談フェーズ」は、営業プロセスの各段階を管理するためのものです。商談フェーズを設定することにより、商談の状況を把握した売上の予測や、成約率を向上させるために取るべき行動を整理するといったことが可能です。また、営業プロセスの可視化によって、行き詰まりやすいフェーズを特定しやすくなります。これにより、営業担当ごとの得意なフェーズ・苦手なフェーズだけでなく、販売する製品またはサービスごとに停滞しやすいフェーズを把握しやすくなります。営業活動のフェーズは以下の通りです。
デフォルトのフェーズは幅広い業種に対応できるよう設定されていますが、企業独自の営業プロセスにあわせて変更・追加できます。
<商談フェーズ>
「商談の種別」は、商談フェーズの各段階が現在どのような状況にあるか、具体的に示すものです。種別を設定することにより、営業チームは案件の進行状況をさらに詳しく把握し、取るべき対応を迅速に実行できます。
「成立」や「不成立」となっている案件は、次回以降の営業活動に向けて戦略を立てる際の、重要なデータとして活用できます。
<商談の種別>
「商談の確度」は、フェーズごとの受注予測を示す指標です。案件が成約に至る可能性を0~100%の具体的な数値を用いて設定します。たとえば、期末の追い込み時に、確度の高い案件に対してリソースを集中させ、目標達成を目指すことも可能です。リソースの効果的な配分を実現する「商談の確度」機能は、営業効率の向上に欠かせない重要な要素です。
以下は、フェーズごとの案件確度の例です。たとえば案件が進むかどうかが不明瞭な「商談の見極め」では、受注確度が最も低い数値に設定されます。
Salesforceの商談機能を使うことで、営業活動をより効率的に進めていくことが可能です。これらのメリットを享受するためには、顧客の購買プロセスを正しく把握して、商談フェーズを最適化する必要があります。また、効率的な営業プロセスを確立するには、フェーズの設定をシンプルにすることも重要です。
案件によっては、営業担当者の主観が入りやすいケースも想定されます。「見積提出後の状況がよくわからない」「1回目の面談が終わったが、進展が見られない」など、根拠に乏しい報告が寄せられる可能性もあります。このような状況では、戦略や次に取るべきアクションを適切に判断できません。Salesforceを用いた進捗管理では、このような課題に効果的です。商談のフェーズや受注確度を組織全体で標準化すれば、統一された基準で進捗状況を管理できます。たとえば、見積提出後に案件が停滞している場合、Salesforceを用いれば、原因分析を行って必要な対策を迅速に策定することが可能です。営業活動がデータに基づいて客観的に評価されることで、受注に向けた具体的な戦略を立てやすくなります。
商談のフェーズや確度が統一されていると、営業活動の進捗や予算達成の状況をより正確に把握できるようになります。営業の主観に頼った曖昧な確度情報では、正しい売上予測を立てることは困難です。Salesforceを活用すれば、商談の進捗状況や受注確度を明確にしたうえで管理できるため、確度の高い売上予測の作成も可能です。これにより、期末や四半期ごとの売上目標に対する達成度を定量的に評価できるだけでなく、確度の高い案件に重点を置いてリソースを配分し、より効率的な営業活動を展開できます。
Salesforceを用いて案件の進捗を管理するだけでは、営業管理の向上は実現しません。管理者が商談フェーズについてよく理解し、システム上で適切な設定を行うことで、より戦略的なアプローチ法の発見が可能です。Salesforceの商談を設定する基本的な手順は以下の通りです。
商談フェーズの設計を検討する際は、まず目的を明確にしなければなりません。また、設定を細かくしすぎないように注意することも大切です。
1.まず、Salesforceのクイック検索バーで「セールスプロセス」と入力し、設定画面を開きます。
<セールスプロセスの設定画面>
2.次に[新規]をクリックして新しいセールスプロセスを作成し「セールスプロセス名」を入力したら[保存]をクリックしてください。
3.最後に、フェーズの値を選択して設定を行い、再度[保存]をクリックすれば完了です。
次に、商談のレコードタイプを設定します。レコードタイプは、異なる営業プロセスに対応するために必要な設定です。セールスプロセスと紐づけることにより、柔軟な管理が行えます。
<レコードタイプの設定>
商談パスを設定すると、営業チームは案件の進捗に応じた具体的なガイダンスを得られるようになります。各フェーズで求められるアクションや目標の明確化は、営業活動の効率化に直結します。
<パスの作成>
<成功へのガイダンス>
Salesforceには、商談成立をお祝いしてくれる機能が搭載されています。頻度も設定できるため、チーム全体のモチベーションアップのために、ぜひ活用してみましょう。
ここからは、営業・販売担当者がよく使う商談の各機能について解説します。これらの機能を効果的に活用して、営業活動をスムーズに進めましょう。
新規案件が発生したら、システム上に商談を登録します。
<商談の登録>
正式に管理対象となった商談の進捗状況は、リアルタイムで追跡することが可能です。
案件の状況が変化したら、商談のフェーズも更新します。情報を更新することで、営業チーム全体が最新の状況を共有し、次に取るべきアクションを明確に把握できます。
<「現在のフェーズとしてマーク」をクリックして更新>
フェーズを更新すると、受注確度も管理者が事前に設定した数値へと自動で変更されます。
案件が受注または失注した際は、商談をクローズしなければなりません。商談を適切なタイミングでクローズすることで、営業プロセス全体の透明性が高まります。また、過去のデータに基づいた分析や将来の営業戦略を立案することも可能です。
<案件のクローズ画面>
Salesforceは、企業の営業活動や顧客管理を強力にサポートするプラットフォームです。しかし、適切に運用するためには、専門的な知識とスキルが必要です。Salesforceを導入して実際に活用してみたものの、思うような効果が得られず、システムを十分に活用できない企業も少なくありません。
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まとめ
Salesforceを活用し、商談のフェーズや確度などの情報を適切に管理すれば、営業活動の透明性が向上します。Salesforceをより効果的に活用したいと考えているのなら、ぜひ、Salesforce公式パートナーのセラクCCCへお気軽にご相談ください。
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