コラム詳細

Salesforce数式 レポート編 行レベルの数式を使ったDM宛先用レポートの作成方法

2023年04月13日

  • Salesforce
  • レポート・ダッシュボード

はじめに

セラクCCCのSalesforce推進部のAです。Salesforceではレポート作成時に、数式でデータ計算や整理を行えます。本記事では数式を使ったDM宛先の差し込み印刷用レポート作成方法をご紹介します。

 

数式の使用例について学ぶ前に数式や関数の基礎について復習しておきたいという方は、こちらの記事「Salesforceの数式と関数の基礎!数式項目の作成方法も解説」もご一読ください。

 

また、数式に関するよくある活用例を解説した資料「システム管理者必見!数式項目の留意点 よくある数式の活用例」も併せてご活用ください。

 

レポートで数式を使うメリット

Salesforceのレポートとは、蓄積したデータを指定した条件で絞り込み、リストの形で表示する機能です。
レポートで使いたい数値が項目化されていない場合、レポート内で数式を使うことでレポート作成前に数式項目を作成しておく手間が不要になります。レコード画面で値を随時確認したいという場合を除いては、レポート内で数式を利用する方が効率的です。

 

実践DMの宛先出力用に送付先情報を1つにまとめる

セミナー開催や展示会出展などのキャンペーン開催時、ターゲットとなる[マーケティングメンバー]へのDM送付を行う場合には宛先の出力作業を行います。
Salesforceでは[マーケティングメンバー]の郵送先情報が複数の項目に分けて管理されているため、流し込み印刷で宛先出力する前にデータ加工が必要になってしまいます。
そこで宛先データ加工の手間を省くために、[都道府県][市区群][町名・番地]をまとめて表示する「印刷用宛先」という列の作成方法をご紹介します。

 

1.目的を整理する

目的を数式に変換する前に情報を整理するとスムーズに作業を進めやすくなります。
今回の目的について、項目や条件を具体的に明文化した形で整理してみましょう。

 

・[都道府県][市区群][住所]をまとめて表示する新しい列を作成する

[都道府県][市区群][住所]3つの値を並べて表示する出力種別[テキスト]の列[印刷用宛先]を作成する

 

2.実際に数式化する

実際に数式化すると以下のようになります。
STATE+ ” “+CITY + ” “+STREET

 

 

3.数式を列としてレポートに追加する

それでは、レポートを作成して数式を追加してみましょう。
Salesforceのホーム画面左上の[アプリケーションランチャー]からレポートを検索して[新規レポート]を選択します。作成するレポートタイプでは、レポートのカテゴリーは[キャンペーン]、レポートタイプの名前は[キャンペーンメンバーが関連するキャンペーン]を選びます。

画像1の説明
<アウトラインのパネルのタブから開始>

 

[キャンペーンメンバー]のレポートを作成した後に行レベルの数式の追加に移ります。
レポートの編集画面からアウトラインのタブ、列の[▼]から[行レベルの数式を追加]を選択します。

 


<数式出力種別を選択>

 

[行レベルの数式列]の編集画面で数式の出力種別[テキスト]を選択します。

 


<項目関数タブを活用して数式を入力>

 

手動でAPI参照名を入力する以外にも、左の項目タブから「都道府県」「市区群」「住所」を選びクリックすることでAPI参照名を数式に組み込めます。
各項目は演算子「+」で連結。数式が有効であることを確認して「適用」をクリックします。

 

入力が完了した行レベルの数式はレポートの列として表示されます。
最後にレポートをcsv形式でエクスポートし、流し込み印刷で使いやすい宛先データ完成です。

 

レポートでよく利用する関数

グラフ作成時に頻出する、過去のデータと最近のデータを比較する数式や関数の代表的なものをご紹介します。

 

  • ・前年比
    AMOUNT:SUM/PREVGROUPVAL(AMOUNT:SUM, CLOSE_DATE)
  • ・今年度 対 前年度
    AMOUNT:SUM/PREVGROUPVAL(AMOUNT:SUM, CLOSE_DATE,4)
  • ・前年比%
    (AMOUNT:SUM – PREVGROUPVAL(AMOUNT:SUM, CLOSE_DATE)) / PREVGROUPVAL(AMOUNT:SUM, CLOSE_DATE)
  • ・前四半期比%
    (AMOUNT:SUM – PREVGROUPVAL(AMOUNT:SUM, CLOSE_DATE)) / PREVGROUPVAL(AMOUNT:SUM, CLOSE_DATE,4)

 

※数式に関するよくある活用例を解説した資料「システム管理者必見!数式項目の留意点 よくある数式の活用例」も併せてご活用ください。

 

まとめ

本記事ではSalesforceのレポートでの数式活用事例をご紹介しました。今回ご紹介した以外にもグラフ作成時に知っていると便利な知識をはじめ、レポートをより活用するためのノウハウがあります。
「数式を駆使してレポート機能をさらに活用したい」「数式や関数を利用したレポート・ダッシュボードの設定を専門家に頼みたい」といった場合は、ぜひセラクCCCの無料相談へお問い合わせください。セラクCCCには300名(23年5月時点)を超える専門家が在籍し、コンサルティングパートナーとしてSalesforceの活用をサポートしています。

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