コラム詳細
はじめに
プロジェクト開始に先立ち、関連部署の意見を集約して方針の決定や、福利厚生の拡充を図るため、社員が就業環境に対して希望している事柄を把握といった目的で、社内・社外向けのアンケートを実施する機会も少なくないでしょう。そのような時に活用すると便利なのが、Salesforceのアンケート機能である「Salesforce Surveys(セールスフォースサーベイ)」です。そこで今回は、Salesforce Surveysの概要や活用方法について解説します。必要に応じてアンケートを実施しているが、質問フォームなどを作るのが大変だと感じている担当者は必読です。
※Salesforceの活用について詳しく解説しているこちらの資料「Salesforceを活用で最初に絶対やるべき4つのポイント」もご興味があればご活用ください。
何らかのテーマに基づいた社員の意見や希望の集計、メンタルヘルスの観点から社員のストレスチェックの実施、自社サービスに対する顧客の満足度を計測など、さまざまな用途でアンケートが活用されています。
しかし、複数部署の社員に対してアンケートフォームの一斉送信が必要で、アンケートの実施回数が多く、テーマが変更になるたびにフォームを作り直す職場では、担当者が大変な思いをしているのではないでしょうか。作成・送信だけではなく、アンケートの回答内容を集計して分析する作業も、それなりの手間がかかります。
そこで活用したいのが、Salesforceのアンケート機能である「Salesforce Surveys」です。この機能を活用することで、アンケート作成から集計・分析までの工数の圧縮が可能です。SurveysはSalesforceの拡張機能の1つで、HTMLの記述やプログラミングの知識がなくてもアンケートフォームを作成できます。導入までの工数とコスト、機能のバランスも良好なので、さまざまなアンケートを実施する際に非常に便利です。
Salesforceでは、リード機能やMAツール、外部ツールを連携してアンケートを実施する方法もありますが、コスト面や社内のリソース面でのハードルが高い、機能面で制限がかかる場合もあります。Salesforce Surveysでも、1,000件の回答に対して300ドルの追加料金がかかる、サンクスメールの自動送付機能がない、フォームのデザインに制約がある点など、コストおよび機能に多少の制約はあるものの、「とりあえず、無料の範囲内で利用してみたい」という企業に適しています。
<Chatterアンケート>
Salesforceには、「Chatter(チャター)」という企業向けSNS・ビジネスチャットツールが実装されています。主に、社員間のコミュニケーション強化やSalesforce内のレコード、ファイルなどの更新を把握する目的で使われる機能ですが、アンケートタブを選択すれば社内向けアンケートとして活用可能です。
では、Salesforce SurveysのChatterとはどのような違いがあるのか、見てみましょう。
Chatterでできること
Salesforce Surveysでできること
このように、Surveysの使用でアンケートの活用幅を広げることが可能です。なお、Chatterに関しては以下のコラムで詳しく解説しています。アンケートだけではなく、社内コミュニケーション分野の充実も図りたいとお考えでしたら、ぜひ一度こちら(Salesforceのチャター(Chatter)の使用・活用方法とは)もご覧ください。
それでは、実際にアンケートを作成する手順について解説します。アンケート機能を利用する際は、最初に「アンケート機能の有効化」を実施する必要がありますが、これは「設定」の「クイック検索」からアンケートの設定画面を表示させ、「アンケート」を有効にするだけです。
<「アンケート」を有効化>
アンケートが社内向けの場合は、この手順だけでアンケートの実施が可能です。
なお、社外向けのアンケートを作成する場合は、「新規コミュニティ」で顧客等のコミュニティを設定する必要がありますので、その手順についてはSalesforceのヘルプを参照ください。
(1)アプリケーションランチャーでアンケートを選択し、画面右上の「新規」をクリック
<「新規」をクリック>
(2)アンケートの名前を入力し、「続行」をクリック
<「続行」をクリック>
(3)デフォルトで「お知らせページ」「お礼メッセージ」が設定されているので、アンケートの内容に応じてそれぞれの記載内容を修正
<お知らせページとお礼ページ>
(4)「ページを追加」をクリックして「質問の追加」を選択し、設問を作成
<「質問の追加」を選択して設問を作成する>
質問種別は12種類あり、質問内容に応じて選択可能です。それぞれの質問種別(回答してもらう方法)は、以下の通りです。
なお、設問の回答内容により質問のルートを変更する「分岐設定」が可能です。
<分岐設定>
作成した新規アンケートページの左側にある分岐マーク(3方向への矢印)をクリックすることで、詳細な設定が行えます。
たとえば、「職業」に関する質問で「会社員」と回答した人にのみ、「サービスを利用しての満足度」という質問を送りたい場合は、次のように設定します。
<ページの分岐ロジック>
また、アンケートの背景画像やコンテンツカード(設問)のデザインを変更したい場合、「ビルドページ」の「ブランド」から、カラーパレットの任意の色を選択したり(色の変更)、スライドバーで調整したり(透明度やぼかし)といったことが可能です。
<ブランド>
背景画像に用いたい画像がある場合は、「ファイルをアップロード」をクリックして画像(750KB未満)を指定するだけです。変更できる項目は以下の通りです。
設定がすべて完了したら「有効化」して、作成は完了です。
アンケートを新規作成して有効化させたら、「送信」をクリックして「招待を受ける」または「メールを送信」のいずれかを選択し、送信できるようにします。
「招待を受ける」は、チャットやソーシャルメディアを通じてアンケートを共有するため、リンクまたはQRコードを生成するやり方です。一方の「メールを送信」は、個人またはグループへのメールに、質問あるいはアンケートへのリンクを埋め込むやり方です。送信までの手順を、もう少し詳しく解説します。
<「送信」をクリック>
アンケートページへのリンクは、社内・社外で選択ができます。「リンクをコピー」をクリックし、チャットなどで対象者に共有するだけです。
<「リンクをコピー」をクリック>
自動失効(一定期間経過後にアンケートリンクが失効する仕組み)を選択することも可能で、チェックを入れると失効日の設定を行えます。QRコードのダウンロードも可能です。なお、オプション設定により「回答を匿名化」か「参加者がその解答を参照できるようにする」のいずれかが選択できます。
アドレスを指定することで、メールにてアンケートを送付できます。手順は以下の通りです。
(1)「メール内にアンケートボタンを設置する」「メールに直接質問を埋め込む」のいずれかを選択
<メールを送信>
(2)「個別送信」するか、Salesforceのオブジェクトに紐づいたリストに「一斉送信」するかを選択
(3)個別送信の場合、宛先と本文を記入して完了
今回はSalesforceのアンケート機能について、概要や作成方法を紹介しました。「試してみたいが、難しそうだ」「設問の方法がわからない…」といった困りごとがありましたら、ご相談ください。当社には300名(23年5月時点)を超える専門コンサルタントが在籍し、お客様側の視点からSalesforceのサポートサービスを行っています。効率的なSalesforceの活用を、当社のカスタマーサクセスチームがサポートいたします。お客様の視点に立ってSalesforceの定着・活用支援サービスを行っています。導入当初の活用法などについても、当社カスタマーサクセスチームの無料相談からお問い合わせください。
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