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受注確度を高める方法とは? Salesforceの売上予測の確度管理

2023年04月13日

  • Salesforce
  • 営業DX
  • 定着・活用

はじめに

セラクCCCのSalesforce推進部のOです。前回は営業戦略の立て方について解説しました。また、その目標を決める段階で売上予測データを基に具体的な数値を導き出すことが重要と説明しました。
営業目標の設定には売上予測の正確さが大切ですが、適切な売上予測を立てるには受注確度の精度を上げる必要があります。
今回は受注確度についての解説と、受注確度をSalesforceで設定・管理するための機能をご紹介します。

 

売上予測・受注確度とは?

売上予測とは、将来の営業収益の予測を立てることを指し、企業が営業戦略を考えるときに確認すべき指標の一つです。また、売上予測を立てるためには受注確度の精度が重要です。受注確度とは商談が成約につながる可能性の高さを意味します。顧客の受注確度を正確に把握できれば、商談の成約につながりやすい顧客に優先的にアプローチできるようになります。

 

売上予測に関しては詳しく解説したページがありますので、次の記事もご覧ください。
「Salesforceで売上予測を立てる!売上につながる予実管理の方法とは?」

 

受注確度と商談のフェーズを連動して設計しよう!

受注確度の精度を高めるには、ルールを社内である程度統一するのが理想です。営業担当者が個々のエクセルを使って、統一されたルールがないまま算出すると、売上予測にブレが生じやすくなるため、注意が必要です。
通常の営業管理においては「BANT」という情報を用いる事が多いです。こちらは案件確度や情報の信憑性を測る為の「Budget(予算)」「Authority(決裁者・キーマン)」「Needs(必要性)」「Timeframe(導入時期)」の頭文字を取っており、これら情報が揃っているかどうかが、受注確度とみなされます。ただし、これら情報が集まるフェーズはかなり進捗の後ろになりやすく、初期接触からの商談も管理する事が求められてきています。その為、SalesforceなどのSFAツールでは商談を細かくフェーズごとに管理する事によって、より精度が高い受注確度をはじき出すものになっています。ここからは実際にSalesforceの商談フェーズの設定方法を解説していきます。

 

商談フェーズとは、商談の進捗状況や段階を表したものです。下の表は、フェーズの一例で、8段階で定義しています。

 

商談フェーズ 受注確度
1 商談の見極め 注力するべき優先順位を決める 0%
2 課題の考察 顧客のニーズを把握し合意する 15%
3 メリットの訴求 提案した解決策のメリットを合意する 25%
4 意思決定者の賛同 意思決定者からの評価を得る 50%
5 契約締結への調整 発注・契約締結に向けて条件など最終調整を行う 70%
6 契約合意 内諾を得る 80%
7 事務手続き 注文書、規約等の受理 95%
8 受注・成約 新規商談の始まり 100%
9 不成立 不成立 0%

<商談フェーズと受注確度の設計の一例>

 

商談フェーズの設計ポイントは、受注確度と商談オブジェクトのフェーズを連動させることです。
フェーズの設定が受注確度と連動すると、「感覚値でなんとなく数字を設定する」ことがなくなり、「担当者によって、売上予測金額がブレる」ということが起こりにくくなります。案件の金額とフェーズを設定するだけで、期待収益が把握できるようになります。

 

例えば、「6 契約合意」のフェーズの場合、35万円の案件であれば、期待収益は、35万×(確度)80%=28万円と、簡単に計算できます。

 

Salesforce 受注確度 金額×受注確度で期待収益が計算できる

<金額×受注確度で期待収益が計算できる>

 

商談フェーズ、設計のポイント

商談フェーズの設計について、3つのポイントを紹介します。

 

ポイント1. フェーズごとのゴールを意識する

各フェーズのゴールは、次のフェーズのスタートとなります。何を達成すれば、フェーズのゴールにたどり着き、次のフェーズへ進められるかを常に意識しなければなりません。
例えば、「1 商談の見極め」のフェーズでは、次のフェーズに進めたい商談であるかをしっかり見極め、優先順位をつける必要があります。商談には時間を要するため、限られた時間を有効に使うために、常にゴールを意識して次のフェーズに進みましょう。

 

ポイント2. 顧客の状況や動向をフェーズごとに考察する

次のフェーズへ進めるために、各フェーズで顧客の状況や動向を考察します。顧客にどのように理解をしてもらいたいか、どのような印象を与えたいか、を意識しながら設定するのがポイントです。
例えば「3 メリットの訴求」フェーズでは、顧客の課題や目的を現状から考察し、どのような解決策があるか、どういった導入効果があるかを提供し、合意を得るために動きます。

 

ポイント3. フェーズを前進させる基準を明確にする

各フェーズを終了し、次のフェーズに進もうとする判断は、どんな状況かを決めておきましょう。
ポイント1 で、各フェーズのゴールは顧客との間に何らかの合意を交わすこと、としました。つまり顧客との合意が形成されて初めて、次のフェーズに移ることができるということです。
合意の取り方にもポイントがあります。必ず“言葉”で取るようにしましょう。それもあいまいな回答ではなく、顧客が購入を決意できるような質問を用意しなくてはいけません。
例えば「6 契約合意」フェーズにおいて、稟議予定日や発注予定日、承認プロセスなど全ての段取りが把握できていて、口頭内示と競合排除などの確証も取れ、構築部分の要件定義や見積もり内容も完全に合意された上で、「仮に社長から反対されても一緒に協力して推進してくれますか?」といったように顧客から合意を得るための質問を投げかけます。ここでYESをもらうことで「6 契約合意」フェーズが完了したと判断できる状態と見なす、というようにルールを設定しておきましょう。

 

まとめ

今回は、売上予測の指標となる受注確度とは何か、Salesforceの中で受注確度はフェーズごとに設定されていること、どのようにフェーズを設定していけばいいのか、という内容でした。フェーズの数や定義内容、受注確度はお客様の状況にあわせてカスタマイズできます。もし、営業プロセスのフェーズへの落とし込みや編集が難しい場合はセラクCCCの無料相談からお問い合わせください。専門コンサルタントがお客様へのSalesforceの活用・定着支援をしております。せっかく導入したSalesforceですから、優れた機能を存分に活用して成果を出しましょう。

 

次回は、Salesforceの売上予測機能を上手に活用しよう!で、解説します。

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