コラム詳細
はじめに
自社サイトへの訪問者数を、Google Analyticsなどのアクセス解析サービスを使って調べている企業は多いでしょう。ただ、それら無料サービスで、アクセスの詳細情報(訪問者の性別、居住地など)を確認するためには、設定やデータの解読のために専門知識が必要です。その点、Account Engagement(旧:Pardot)の「トラッキングコード」を活用すれば、詳細情報の確認が容易に行えるだけではなく、訪問者のその後のアクションも確認できるようになります。そこで今回は、Account Engagementのトラッキングコードについて、概要や取得方法などを解説します。トラッキングコードを活用したいけれど、詳しい方法がわからない…と、お困りの担当者は必読です。
また、こちらの資料「Pardot最大活用のための分析事前準備設定 Vol.1」と併せてご活用ください。
Account Engagementのトラッキングコードは、自社サイトに埋め込んでおくことで、ビジターの訪問履歴を追跡できる機能です。
キャンペーンごとに一意のコードが生成され、ビジターに紐付いたデータが得られるため、たとえば、ビジターがその後も頻繁に自社のサイトを訪れている…といった情報や、マーケティングメールを送信した後、自社の製品ページを見ている…など、営業戦略の策定に役立つ情報を取得することが可能になります。
また、ビジターがフォームに登録した内容はCookieによって記憶されるので、同一ビジターがフォームページに戻ってきた際、同じ情報の入力を求めないようにすることや、新しい項目を表示することも可能です。
トラッキングコードは、Googleタグマネージャーの「カスタムHTML」やHTMLソース内の<body>タグの直前に設置することで効果を発揮します。
Account Engagementには、トラッキングコードとは別に「トラッカードメイン」という機能があります。メールのリンクなどに用いるもので、マーケティングメールではぜひとも活用すべき機能です。
たとえばメールマガジンを送信する際、トラッカードメインを使わずにAccount Engagementへのリンクを貼ると、リンク表記はデフォルトで「https://go.pardot(またはgo.accountengagement)…」となります。PardotあるいはAccount Engagementを知らないユーザにとっては、不審なリンク先への誘導に感じられ、企業ブランディング戦略においてマイナス要因になりかねません。
その点、トラッカードメインを使えばリンク表記を自社ドメインにできるので、メールを受信したユーザは安心してリンクをクリックできるようになるわけです。結果的に、ブランディングはもちろんリンク先への誘導率の向上にもつながります。トラッカードメイン設置の手順は次項を参照ください。
(1)[Account Engagement(Pardot)設定]→[ドメイン設定]から[tracker domainを追加]を選択
<tracker domainを追加>
(2)ドメイン名とデフォルトのキャンペーンを入力
※自社サイトのドメイン名の前に「go.」などを付けるのが一般的
<ドメイン名の入力>
(3)DNSレコードからCNAMEレコードを設定
<CNAMEレコードを設定>
(4)TXTレコードを設定
<TXTレコードを設定1>
<TXTレコードを設定2>
(5)「検証」ボタンを押して「検証済み」であれば設定完了
<検証ボタンを押す>
※DNSレコードが反映されるまでに時間がかかることがあるため少し時間を空けてから確認することをオススメします。
Account Engagementのトラッキングコードには、「ファーストパーティトラッキングコード」と「サードパーティトラッキングコード」の2種類があります。
ファーストパーティトラッキングは、2021年2月のSalesforce製品アップデートにより正式リリースされた機能で、ユーザが訪問するWebサイトのドメインからのcookie情報をたどってトラッキングする方法です。ファーストパーティcookieは、ユーザがアクセスしたWebサイト上での行動履歴(閲覧ページ、入力情報、ユーザ環境、IPアドレスなど)を記録します。
一方のサードパーティトラッキングは、第三者が保存するcookieのことを指します。Webページに掲載された第三者広告を介して、あらゆるWebページからユーザの行動履歴を入手できる仕組みです。
昨今のcookie規制の流れに伴い、サードパーティトラッキングコードが使用できなくなる可能性があるため、ファーストパーティとサードパーティの両方を併用する方がよいと思われます。
まず、ファーストパーティトラッキングコードの取得方法から解説します。
ファーストパーティトラッキングコードを取得する前に、トラッカードメインに対象ドメインを設定する必要があるので、前々項を参照して対象ドメインをトラッカードメインに設定しておいてください。それ以降は次の流れで進めます。
(1)ファーストパーティトラッキングを有効化するため[Account Engagement設定(またはPardot設定)]の[アカウント設定]から[編集]を選択
<編集ボタンを選択>
(2)ファーストパーティトラッキングのセクションの[ファーストパーティトラッキングの使用]にチェックを入れて保存
<ファーストパーティトラッキングの使用にチェック>
※サードパーティトラッキングを併用する場合は、そちらにもチェック
(3)[Account Engagement設定(またはPardot設定)]から[ドメイン管理]を選択
(4)ページ下部から、対象のドメインとOverride Default Campaignを選択してトラッキングコードを取得
<トラッキングコードの取得>
なお、ファーストパーティトラッキングコードはサードパーティトラッキングコードと異なり、設定したドメイン以外では使用できません。複数ドメインを保有している場合、それぞれにトラッカードメインを設定し、ファーストパーティトラッキングコードを取得してください。
次に、サードパーティトラッキングコードの取得方法を解説します。トラッキングコード取得前に、Account Engagement(Pardot)キャンペーンを作成する必要がありますが、デフォルトで「Website Tracking」というキャンペーンが作成されているので、本稿ではそれを流用する方法を記述します。
(1)[マーケティング]から[キャンペーン]を選択
<キャンペーンの選択>
(2)[Website Tracking]を選択
(3)[トラッキングコードを表示]を選択するとトラッキングコードが表示されます
<トラッキングコードの表示>
(1)[Account Engagementキャンペーン(またはPardotキャンペーン)]から[Website Tracking]を選択
<Website Trackingを選択>
(2)[トラッキングコードを表示]を選択するとトラッキングコードが表示されます
<Website Trackingのトラッキングコードを表示>
なお、Googleタグマネージャーを使用する場合はトリガーを「All Pages」に設定し、上記で取得したトラッキングコードを「カスタムHTML」で設置すれば完了です。
今回は、Account Engagement(旧:Pardot)のトラッキングコードの概要や取得方法を紹介しました。やってみたが難しい、わからないなどの困りごとがありましたら、お気軽に無料相談からお問い合わせください。
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