活用事例詳細

オムロン株式会社

セールスイネーブルメントを実現する組織へ わずか1ヶ月で前例のない現場のニーズを叶えるSalesforceのダッシュボードが完成

2024年07月10日

  • Salesforce
  • 定着・活用支援
  • レポート・ダッシュボード
  • 学術研究、専門・技術サービス業
  • 10,000名以上

工場のオートメーションを担う制御機器から、家庭用・医療用の健康機器、電子機器に用いる部品、公共輸送などを支える社会システムまで、幅広い製品を手がけるオムロン株式会社様。オートメーションのリーディングカンパニーとして世界で知られ、現在は130ヶ国以上で質の高い商品・サービスを提供されています。
 
今回は、同社でセラクCCCの「Salesforce定着・活用支援サービス」をご活用いただくに至るまでの経緯と実感される成果、今後の展望についてお話を伺いました。お答えいただいたのは、制御機器事業において営業DXを牽引する木村様、システム管理を担う神酒様と、グループ全体の情報システムの統括を担う熊坂様、若本様の4名です。
 
導入の背景:データに基づく営業チームとマネージャー間のコミュニケーションを促進し、部門間の連携を強化することを目的化。Salesforceの活用と定着を図るために、ダッシュボード開発を中心としたプロジェクトを開始し、限られた時間の中で成果を出すために、定着・活用プロフェッショナルを活用。
 
導入の効果:セラクCCCコンサルタントの提案とサポートにより、わずか1ヶ月という短期間で、営業担当者が自ら気付きを得ることと、上長が状況を把握してコーチングを行うことを目的とした2種類のダッシュボードが完成。これらは営業部門内のコミュニケーションを支える基盤となり、同時にプロジェクトを通じて営業部門とシステム部門間の協働と連携の意識を深める効果をもたらした。
 

導入メリットを実感できずにいたSalesforceを改善し、コミュニケーションの起点となるダッシュボード作成を目指す

―まずはSalesforceの導入に至るまでの経緯からお聞かせいただけますか。
 
木村様:制御機器事業は、生産ラインや生産設備で必要となるソリューションをお客様にご提案し、開発機での検証から約1〜2年かけて量産に搭載いただくというビジネスです。
 
このビジネスの性質上、営業活動と売上の発生との間にタイムラグがあり、営業部門では成果を可視化し適切にマネジメントを行うことの難しさが長らく課題となっていました。
 
またお客様の業界は多種多様で、製品数も20万点に及ぶため、営業担当者の教育をはじめとした “セールスイネーブルメント” も容易ではありません。
 
こうした課題を背景に、営業プロセスの成果を可視化するとともに、若手担当者および中途入社者を含むあらゆるメンバーが成果を挙げられる環境をつくるために、2年ほど前にグローバルでSalesforceを導入しました。
 
―導入後のご状況としてはいかがでしたか。
 
木村様:導入後、活動と商談にまつわるデータ入力は安定的に行われるようになったものの、例えば報告のレポートはExcelを使って作成されていたり、データをもとにしたマネージャー・メンバー間のコミュニケーションが十分に行われていなかったりと、Salesforce導入のメリットを享受しきれていない状況でした。
 
神酒様:国内だけのシステムであれば、システムの管理を担う私たち企画室が国内営業向けに使いやすいように機能改善を進めていけます。一方で、今回のSalesforceはグローバルで共通運用していることから、多くの関係者を巻き込んで進める必要があります。この営業部門・システム部門間での連携をリードできるSalesforceの知見を持つメンバーがいないことで、改善と定着が進まずにいたのです。
 
そうした中、グローバルの情報システム統括部門にSalesforceの運用保守経験と知識を持つ若本、ITプロジェクトの推進経験がある熊坂が入社したことを機に、活用定着に向けた社内のコミュニケーションの起点となるSalesforceのダッシュボード作成を目指してプロジェクトが始動することになりました。
 

 

1ヶ月でプロジェクトの成果を出すためには、「営業業務」「マネジメント手法」の理解力と専門ノウハウが必要

―社内にSalesforceにまつわる知見をお持ちの方々がいらっしゃる中、セラクCCCのSalesforce定着・活用支援サービスの利用を考えられたのはなぜでしょうか?
 
木村様:非常に限られた時間でプロジェクトを進めなければならなかったことが、大きな要因です。「どうせ使いづらいツールだから」と営業担当者たちが諦めてしまう前に改善を進めたかった。まずは来年度のITツール予算策定までの1ヶ月で何かしらの成果を挙げ、次年度も活動を継続できるようにしたい。そんな思いで、スピード感のあるスモールスタートを重視していました。
 
若本様:私や熊坂はグループ全体のITを見ていますし、神酒の所属する企画室でも社内の複数のシステムを担当しているため、さまざまな営業部門から要望を吸い上げて要件を定義し、1ヶ月で成果物をつくるという大きな役割を担うのは難しいだろうと。そこで、社内のみんなの知見や熱量に加えて、定着・活用プロフェッショナルの実行力とノウハウをお借りしてプロジェクトを進めていく方針をとりました。
 
―セラクCCCの「Salesforce定着・活用支援サービス」を導入いただいた決め手はどのような点にありましたか?
 
木村様:営業DXにまつわるイベントで知り合ったご縁からこのプロジェクトについてご相談した中で、私たちの課題の本質的なところに踏み込んで相談に乗ってくださったこと、我々の大規模な営業組織で、かつ1ヶ月で成果を出したいという難しい要望をセラクCCCさんは引き受けていただいたことが決め手です。そのため、他のサービスと迷うことなく、お願いすることを決断しました。
 
若本様:前職でSalesforce社の営業を担当していた際、お客様がセラクCCCさん主催の相談会に参加され、親身に相談に応えていただけた様子をお聞きしていたので、安心してお願いすることができましたね。
 

 

営業部門とシステム部門を繋ぐ、新しく“ポジティブな” Salesforceを創出

―セラクCCCのコンサルタントにお任せいただいた業務について教えてください。
 
木村様:「営業担当者自身で気づきを得ること」と「上長が状況を把握しコーチングを行う」の両目的を果たすために、2種類のダッシュボードの作成をお願いしています。それに際し、営業部門5部署の代表者へのヒアリング、現場のニーズをもとにした要件定義、Salesforceのダッシュボードを作る際に必要となるレポート30件ほどの作成なども行っていただきました。
 
―導入後の印象としてはいかがですか?
 
若本様:非常にレスポンスが速く、また必要があればすぐにミーティングの場を設けるなどスピード感を持って対応いただけたこと、何をすべきかが明確になっていない中柔軟な対応で軌道修正しながら進めていただけたことに、非常に頼もしさを感じました。
 
熊坂様:時間が限られる中での対応力が素晴らしかったですよね。営業部門5部署からヒアリングするとなると皆さん課題もニーズもさまざまな中で、うまく導いて共通の課題を見つけていただけたからこそ、1ヶ月という短い期間で走れたのかなと感じます。
 
神酒様:現場の方々の要望に対して実現の可否をしっかりと示した上で、難しい部分については別の方法を提案したり、システム改修の必要性を指摘してくださったりと、常に「皆さんがやりたいことをできるだけ実現します」という姿勢でいてくださいました。
 
ヒアリングを受けた現場の方から「とても能力のある方に来ていただいた」との声が聞かれるほどで、現場の要望に対して私たちが期待していた以上のものを返していただけたと感じています。それを私たちが止めないように、取り組んでいかなければいけませんね。
 
―現段階でどのような成果を実感されていますか?
 
木村様:現在当社は新たな体制に生まれ変わる途上にあり、一度ダッシュボードの活用はお休みしているため、定量的な成果はまだ出ていません。ただこれから新たな体制でリスタートを切る前に、営業活動やコミュニケーションのベースとなるものを作れたことが一つの成果だと捉えています。
 
また今回のプロジェクトでは、営業部門とシステム部門、それぞれが描くやりたいことや実現すべきことを寄せ合わせて新しいポジティブなSalesforceを作ることができました。これは初めてのことと言っても過言ではありません。「ここの使い勝手が悪いから直して欲しい」「こうなるはずなのに不具合が出ている」といった対話に終始する “ユーザー” と “品質保証側” のような関係性から脱し、連携して一緒に新たな価値を作っていくというコミュニケーションが生まれる起点になったことを非常に嬉しく思っています。
 
以下はダッシュボードの作成イメージです。※表示されているデータはダミーです。

 

定着・活用プロフェッショナルの投入でこれからの時代に合う新たな営業組織” を作る

―「Salesforce定着・活用支援サービス」を他の企業におすすめいただくとしたら、どのような企業に合うと思われますか?
 
木村様:やりたいこと、進むべき道筋がまだ明確に見えていない企業さんは、ぜひ一度セラクCCCさんにご相談してみてはいかがでしょうか。単にこちらがお願いしたことに対してアウトプットを出すのではなく、自ら主導してプロジェクトを推進してくださるサービスは、他にはないと感じます。
 
熊坂様:「ダッシュボードを作りあげる」からスタートした今回のプロジェクトでも、まずは全体感として最終的なKPIを設定した上で、短期的なゴールやそこに至るまでの道筋をご提案してくださって非常に助けられました。今後も、到達すべきゴールが見えており、そこまでの道筋もセラクCCCさんからのご提案をふまえて考えていける安心感がありますね。
 
―最後に、今後の展望とその中でセラクCCCに期待されることをお聞かせください。
 
木村様:今回のプロジェクトで出来上がったダSalesforceのダッシュボード画面と、営業部門・システム部門間のコミュニケーションをベースとして、他の機能でも新たな付加価値を作ることに取り組んでいきたいと思っています。
 
また長期的な視点では、今後は伝統的な日本の製造企業における「OJTで何年もかけて人材を育成し、現場に送り出す」という営業組織のあり方が変わっていくと捉えています。
 
組織の中央にナレッジを蓄積し、必要な人が必要なときにそのナレッジにアクセスする形で“誰もができる営業”を実現する。そこにSalesforceをうまく活用してログを残し、みんなの実行状況をチームメンバーやマネージャーが把握してコミュニケーションを図る。こうした新たな営業組織のあり方、単なる“営業管理/マネジメント”から“営業支援/セールスイネーブルメント”という考え方が必要になってくるはずで、まだまだOJTをはじめアナログなものに依存している私たちの組織では変革を続けていかなければなりません。
 
私たちのありたい姿を実現するためには、セラクCCCさんのお力が必要なので、今後も引き続きあらゆる面でご支援いただければと思います。
 

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お客様プロフィール

企業名

オムロン株式会社

所在地

京都市下京区塩小路通堀川東入

事業内容

オートメーションのリーディングカンパニーとして、工場の自動化を中心とした制御機器、電子部品、駅の自動改札機や太陽光発電用パワーコンディショナーなどの社会システム、ヘルスケアなど多岐にわたる事業を展開し、世界130ヶ国以上で商品・サービスを提供しています。

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