相談しやすい柔軟な対応と使いやすいダッシュボード構築で Tableau活用を支援！

分析したデータを効率的に活用する仕組み作りが課題

富士フイルムは、2020年までデジタルカメラ会員システムとプリントサービス会員システムを別々に運用・管理していました。そのため、クロスセルが狙える顧客データも、都度分析データの統合や整理をする必要がありました。

そこで、デジタルカメラとプリントサービスの会員システムを統合すると共に、国内外のグループ企業で活用が進んでいたデータプラットフォーム『Tableau（タブロー）』と顧客データを連携させ、データ分析を活用しやすくすることで、売上アップを図ることにしました。Tableauに関するスキルを持ったグループ企業との協力も検討したのですが、人的リソースが不足していたため、社外のプロフェッショナルを探すことにしました。

ビジネスアナリティクス＋柔軟で積極的な対応が決め手

最初、複数の企業様に相談したのですが、なかなか話が噛み合いませんでした。割高だったり、技術面でできることのアピールが多かったりで、「私たちの課題をどう解決できるか？」という視点が無かったんです。

セラクさんにお願いさせていただいたのは、以前に別件でお世話になった時にBIやデータ活用に関する知見をお持ちであることが印象に残っていたからです。Tableauのデータ連携だけでなく、「どうデータを分析すれば売上アップにつなげられるか？」の相談もできるのが決め手でした。今回担当していただいたセラクのSさんは、当社のカメラ販売の仕事に携わった経歴をお持ちとのことで、それを生かして「カメラやレンズの型番を、ある程度グルーピングする」といった、データをどう活用していくかの提案をしていただきました。言われてみれば「なるほど」の一言ですが、技術面だけではなく、こういった売上を伸ばすため「こうしたら良いんじゃないか？」という提案をしていただき、プロアクティブに動いてくださるのがセラクさんの魅力だと思います。

また、今回も業務場所や時間など、柔軟に対応していただいて非常に助かりました。例えば、必要であれば、日取りを相談したうえで来社して作業していただき、時には電話での対応、時には午後だけの勤務時間、といった細かい要望にも快く応えていただきました。

ほかにも、Tableau初心者向けに、「TableauとExcelでできる表現の違い」などのテーマで勉強会を開くなど、活用推進のために積極的にご提案いただけたのも、ありがたかったです。

内製化を見据えた実装とナレッジ共有

今回のプロジェクトでは、富士フイルムの顧客データを統合し、Tableauと連携させることで、ダッシュボードで様々な数値を確認できるようになりました。その結果、サービスを横断したマーケティング分析を効率的にできるようになり、売上と顧客満足度を向上させることができました。

当初、セラクさんに依頼したのは顧客データとTableauの連携でした。しかし、構築していただいたダッシュボードが分かりやすかったため、最終的に多くのダッシュボードデザインをお願いすることにしました。一つひとつは些細なことだと思うのですが、鮮やか過ぎる色を使わなかったり、使う色数を絞ったりといった色使いや、データによって使うグラフの種類を変えるなど、細かい工夫の積み重ねで、私たちが最初に設定していた状態とは、見やすさや使いやすさが驚くほど変わりました。

また、デザインを担当していただいたSさんは「どなたに使っていただいてもメンテナンスしやすいように意識してデザインすることが大事」と言って下さって、最終的に運用を内製化して行くことを念頭に、できるだけシンプルにダッシュボードを構築していただきました。それに加えて、データの可視化手法やグラフの見せ方などのノウハウも教えていただいたことで、実際に利用する担当者の意識が変わり、積極的にダッシュボードを活用できるようになりました。

プロジェクト成功のカギは、細やかな伴走支援

今回のプロジェクトでは、開発全体の進行管理を行う私たちと導入後にシステム運用・分析を担当する部署メンバー、活用支援を担当していただくセラクさん全員の連携とイメージの共有が重要でした。

そこで、セラクさんには社内の打ち合わせにも参加していただくなど、認識を共有できるようにご協力いただきました。また、現場担当者の使いやすいダッシュボード構築のため、一度実装してから２カ月間運用し、問題や改善点を洗い出して調整するといった段階的な実装にも対応していただきました。結果として、スムーズに導入・定着させることができたと思います。今後は、効率的な運用サイクルを社内で検討して、例えば２～３年のスパンのメンテナンスをセラクさんにご相談するなど、使いやすい状態を維持しつつ活用していきたいと思っています。

これからは、必要に応じたメンテナンス対応以外にも、マーケティング分析活用に関する知見の共有やご提案などもいただければと考えておりますので、よろしくお願いします。